感染症・寄生虫

命を落とす危険も!フィラリアの予防対策「症状は?治る病気?」

この記事には広告が含まれています

 

今回は愛犬にとって、凄く恐ろしい「フィラリア症」についてのお話です。

まずはじめに知って頂きたいのは、

一度フィラリア症が発症した場合、治療によって完全に駆除できたとしても、元の健康な体に戻ることない。

ということです。


つまり、フィラリアに関しては予防対策を万全にするしかありません

 

そして飼い主さんがやるべきことは、

①フィラリアに感染していないか血液検査をしてあげる

②感染していないことが確認できたら注射や飲み薬で予防する

の2つです。

フィラリアが増殖した状態で投薬すると、フィラリアの死骸が血管に詰まって、犬が急死してしまうこともあります。

必ず事前に病院で検査しましょう

今回はわかっているようで、意外に知らない『犬のフィラリア』についてまとめました。

 

☑すぐに見たい項目があれば下の目次からお選び頂けます

 

犬フィラリアの原因・症状・予防

そもそもフィラリアとは一体何?

フィラリアは糸状の寄生虫です。

犬フィラリアは成虫になると30㎝にもなります。

などの血液を吸う虫を介して感染します。

※犬から犬に直接感染することはありません

 

フィラリアに感染するとどうなる?

フィラリアが血液中に侵入すると、心臓や肺動脈に集まり20~30㎝の大きさに成長します。

成長したフィラリアのせいで、血液の流れが悪くなり、「咳が出る」「呼吸が荒くなる」「血尿が出る」などの症状が出ます。

これがフィラリア症です。

※感染初期には症状があまり見られないことが多いです。

 

病気が進行するとお腹や肺に水がたまり、血を吐いて死亡することがあります。

想像しただけで辛くなりますね…

 

もし予防をしなかったら

もし予防対策をしなかったら、蚊が活動する1シーズンで、約40%の犬がフィラリアに感染するとされています。

さらに、

・2シーズンだと約65%

・3シーズンで約80%

のワンちゃんが感染することになります。

このように、予防対策しないとかなり高い確率で感染してしまう病気です。

 

予防薬は1ヶ月ごとに毎月必ずきっちりと

予防薬は年に1回でOKの注射タイプもありますが、ほとんどの場合は毎月1回飲み薬になります。

フィラリアが体内に入ってから心臓や肺動脈に移動するまで2ヶ月くらいの準備期間があります。

なので、毎月1回予防薬を飲んでいれば、フィラリアの幼虫が体内移動を開始する前に、確実に全滅させることができます。

予防薬を飲ませる期間は地域によって違いますので病院で相談してください。

 

フィラリアの薬は、投与すると感染を防ぐのではなく、感染した場合幼虫の段階で

犬の体内からフィラリア幼虫を駆除し、フィラリア症を予防するものです。

 

だいたい15日~60日前に感染したフィラリア幼虫を駆除します。

つまり9月頃に蚊に刺されて感染したとすると、10月か11月に飲んだ薬によってフィラリアの幼虫を駆除できるのです。

ですので、

「11月になって蚊がいないから、もう薬あげなくていいや」

というのは間違いです。

最後まで気をひきしめて、きっちり薬を飲ませてあげましょう。

 

フィラリア症になってしまったら「フィラリアの治療法」

・手術で成虫を取り出す方法

・薬で幼虫と成虫を全滅させる方法

・薬で幼虫だけを殺して成虫はそのままにする方法

・虫に対しては何もせず、 咳を抑えたり貧血を改善したりする対症療法

などがあり、犬の年齢や体力、症状などを考慮して主治医と相談しながら治療します。

 

ですが、冒頭で書いた通り、手術や駆虫が成功しても一度傷ついた血管や影響を受けた臓器は、完全に元通りになることはありません。

つまり負担を抱えながら生活することになります。

 

フィラリア予防薬の種類と特徴

フィラリア予防薬のタイプ

フィラリア症はワンちゃんを苦しめ、死に至らしめる、とてもおそろしい病気です。

たとえ治療できても元の健康な体には戻れないので、予防にまさるものはありません。

 

フィラリアは怖い感染症ですが、予防薬をきっちり使えば100%防げると言われています。

フィラリア予防薬には色んなタイプがあるのでワンちゃんに合ったものを選んでください。

 

フィラリア予防薬の種類、メリット・デメリット

①注射タイプ

文字通り注射で薬を体内に入れます。病院によってはたくさん準備していないので早めの予約が必要な場合があります。

・1年に1回か半年に1回打てばOKなので手間がかからない

・注射が怖い犬は負担

・成長途中の子犬には接種できない

・費用は高い

 

②スポットタイプ

犬の首筋(肩甲骨の間)の皮ふに数滴垂らして使います。被毛をかきわけて、直接肌に垂らすようにします。

1ヶ月に1回する必要があります。

・薬を飲むのが苦手な犬には便利

・液を垂らすだけなのでかんたん

・確実に皮ふに垂らせているか心配

・投薬してから2時間ほどはペットに触れたりシャンプーしたりできないな

 

③錠剤タイプ

ワンちゃんの食後に飲ませたり、ご飯に混ぜて飲ませます。

1ヶ月に1回投薬が必要です。

・薬を気にしないで飲んでくれる犬には簡単

・実際はなかなか飲んでくれない。小さく砕いてご飯にまぜても、警戒してなかなか飲んでくれない。

 

④チュアブルタイプ

お肉やお菓子など味付け、フレーバーついており、おやつ感覚であげられる薬です。

1ヶ月に1回投薬が必要です。

・食べやすいように工夫されているので、だいたいスムーズに投薬できる

・初心者でもあげやすい

・中には食べてくれない犬もいる

 

オールインワンタイプ

最近はフィラリア予防に加えて、ノミ・ダニ予防ができるオールインワンの薬が一般的です。

・別々に薬を投与する必要がないので手間がはぶける

・費用は別々に投与するのと同じ位か、少し安くなる

というメリットがあります。

 

フィラリア予防薬の注意点

①投薬の時期を守る

②薬の種類によっては副作用もある

①投薬の時期を守る

「5月から11月」、「6月から12月」など地域によって投与の期間があります。

蚊がいないからもう大丈夫など、勝手な判断で中止してはいけません。

フィラリアの薬は、投与すると感染を防ぐのではなく、感染した場合幼虫の段階で

犬の体内からフィラリア幼虫を駆除し、フィラリア症を予防するものです。

だいたい15日~60日前に感染したフィラリア幼虫を駆除します。

つまり9月頃に蚊に刺されて感染したとすると、10月か11月に飲んだ薬によってフィラリアの幼虫を駆除できるのです。

最後まできっちり飲ませてください。

 

②薬の種類によっては副作用も

薬なのでベネフィット(効き目)とリスク(副作用、不具合)があります。

副作用としては嘔吐、食欲不振、元気がなくなるなどが見られることがあります。

 

もし嘔吐などがあったらすぐに病院に連絡して指示を受けてくださいね。

 

フィラリア予防薬を忘れてしまったら?

1ヶ月に1回の薬は案外忘れやすいものです。

飲み忘れ防止のシールをカレンダーに貼っておいても、スマホのスケジュール通知を設定しても忘れてしいますよね。

飲ませるのを忘れた場合は自分で判断せずに、かかりつけの病院に問い合わせましょう。

2、3日過ぎた程度なら問題ないのですぐに飲ませてください。

 

また、飲ませるのを忘れてしまい、

「心配だから検査してほしい!」

という飼い主さんもいますが、フィラリアは感染後6ケ月以上経過しないと検査で発見できません。

 

大事なことなので何度も言いますが、フィラリア症はワンちゃんを苦しめ、死に至らしめる、とてもおそろしい病気です。

たとえ治療できても元の健康な体には戻れません。

ですが予防薬をきっちり使えば100%防げると言われています。

 

大切な愛犬を苦しめないように、月に1度のフィラリア予防対策をきっちりしてあげましょう。